NATSUMI OKUMURA
奥村奈津美
【赤ちゃん防災】災害時の母乳・ミルク育児は「継続」と「備え」が大切!コップ授乳もご紹介(動画あり)
子どもの命を守る、
パパママができる「おうち防災」を発信している
防災アナウンサーの奥村奈津美です。
今回は「赤ちゃん防災」についてご紹介します。
今回の記事では
①母乳育児の備え
②ミルク育児、混合栄養の備え
以上の2つをお伝えしていきます。
この記事を見ていただきながら、
災害が発生しても赤ちゃんの命を守れるように
備えていきましょう。
動画でも解説しているので
お好みに合わせてご覧ください。
目次
動画で見る方はこちら
母乳育児の備え:大切なのは継続
![](https://natsumiokumura.com/wp-content/uploads/1-6-1024x580.jpg)
母乳育児で1番大事なのは
「母乳育児を継続」することです。
その理由は、
普段飲んでいないミルクを
災害時に飲ませようとしても、飲めないかもしれません。
また飲んだ時に、ミルクによって
アレルギー反応などが出てしまう恐れもあります。
また1回分、ミルクに変わったことで
母乳の出に影響してきます。
災害時は普段やっていないことを
やるというのはリスクが高いため辞めましょう。
ストレスで母乳が出なくなるのは誤解
![](https://natsumiokumura.com/wp-content/uploads/2-6-1024x578.jpg)
災害時、母乳が出なくなるのでは?
と不安に思う方もいると思います。
しかし、ストレスで母乳が出なくなる、というのは誤解です。
アメリカ小児科
学会とアメリカ産婦人科学会が
出している医師のためのハンドブックには、
「ストレスで母乳が止まることはないと
お母さんに伝えて安心してもらいましょう」と書いてあります。
一方で、日本の場合は
「ストレスで母乳は出なくなるから
母乳で育てていてもミルクや哺乳瓶を備蓄しましょう」との情報が
過去に出回ってしまいました。
今では訂正されている情報ですが、
自治体のリーフレットや、
過去の情報がネットで拡散されてしまい
誤った情報を正しいものだと
思い込んでいる方がたくさんいらっしゃいます。
![](https://natsumiokumura.com/wp-content/uploads/3-8-1024x582.jpg)
専門家の先生に詳しく
解説していただいている動画もありますので、ぜひご覧ください。
» 参考動画:妊娠・出産する前に知りたかった赤ちゃんの栄養講座
母乳育児を続ける備えるためのポイント4つ
![](https://natsumiokumura.com/wp-content/uploads/4-8-1024x584.jpg)
大切なのは、
自分自身が 母乳育児を続けられるような備えを
しておくということです。
4つのポイントをご紹介します。
①母乳は止まらないと自信を持つ
②普段から外で授乳することに慣れておく
③普段から相談できる環境を作る
④自分の食べるものを日常備蓄
①母乳は止まらないと自信を持つ
![](https://natsumiokumura.com/wp-content/uploads/5-8-1024x577.jpg)
まずは「母乳は止まらない」と自信を持つことです。
ストレスで母乳が止まってしまうのでは…と
思うと余計ストレスになってしまいます。
大丈夫、母乳は出続けると信じて
母乳育児を継続することが大切になります。
②普段から外で授乳することに慣れておく
![](https://natsumiokumura.com/wp-content/uploads/6-9-1024x581.jpg)
次に、外で授乳することに慣れておくのも大切です。
災害時の場合、授乳環境の整っていない
避難所に行く可能性もあります。
普段から授乳しやすいケープや
服装など使うことで
災害時も授乳を継続できることにも繋がります。
③普段から相談できる環境を作る
![](https://natsumiokumura.com/wp-content/uploads/7-6-1024x580.jpg)
普段から相談できる環境を作ることも重要です。
今は母乳外来だけでなく、
オンラインで専門家の先生に
相談できるサービスもあります。
ぜひ、活用してみてください。
災害時の乳児栄養オンライン相談はこちら
④自分の食べるものを日常備蓄
![](https://natsumiokumura.com/wp-content/uploads/8-9-1024x579.jpg)
最後のポイントは
自分の食べるものを日常的に備蓄しておくことです。
方法は「プラ1備蓄」といって、
常温で長期保存できるものを中心に
同じものを2つ買い、
1つ食べたらまた同じものを買い足す。
これを繰り返すだけで
同じものが1個はある状態をキープできます。
こちらに関して詳しくは
前回の記事でご紹介しているため、
ぜひご覧になってください。
» 前回の記事「【おすすめ】子どもも絶賛!本当に美味しい非常食・備蓄品を厳選紹介/災害時の食事もポイントも解説」はこちら
ミルク育児、混合栄養の備え:紙コップ授乳
![](https://natsumiokumura.com/wp-content/uploads/9-7-1024x582.jpg)
![](https://natsumiokumura.com/wp-content/uploads/10-5-1024x579.jpg)
ミルク育児の方は
「ミルク」が命綱になります。
液体ミルクもありますが、
災害時に赤ちゃんが飲んでくれるか
どうかは分からないと思います。
普段から使っている方は
積極的に備蓄して頂きたいですが、
1週間、2週間分となると経済的な負担も大きくなります。
そのため災害時でもできる
ミルク育児の方の備えをご紹介していきます。
ミルク育児の備えポイント3つ
![](https://natsumiokumura.com/wp-content/uploads/11-6-1024x583.jpg)
①粉ミルク
②水
③カセットコンロ、ボンベ
①粉ミルクは2週間分
普段、使っている粉ミルクを
2週間分備蓄してください。
最低でも1週間分は用意しておきましょう。
乳幼児の場合は国からも
「2週間分は備蓄するように」と
言われています。
支援物資がすぐに届かない場合もあるため、
2週間分は備蓄しておきましょう。
②水は最低でも2週間分
そしてミルクを調乳するための
「水」も必要です。
最低2週間分は用意しましょう。
大人の場合3リットル×7日分×家族の人数分
以上を目安に、備えておくと安心です。
カセットコンロ、ボンベは1日1本
またカセットコンロ、ボンベも備蓄しておきましょう。
ミルクを調乳する際に使います。
最低でも7本以上あると安心です。
大人の場合、1週間で4本×家族の人数分
以上を目安に備えておきましょう。
災害時の紙コップ授乳
![](https://natsumiokumura.com/wp-content/uploads/12-5-1024x582.jpg)
災害時、哺乳瓶の消毒作業が難しいです。
また衛生的にもオススメはしません。
洗浄ができない場合もあるため、
普段から「紙コップ授乳」を練習しておきましょう。
やり方は以下の通りです。
![](https://natsumiokumura.com/wp-content/uploads/13-5-1024x584.jpg)
①お湯が熱いのでヤケド対策で紙コップを二重にして注ぐ
※お湯の量が分かるように事前に計り 線を引いておくのもオススメです
②割りばしでかき混ぜてミルクを溶く
③コップを一重にして授乳すえう
この飲み方は新生児でもできると言われているため、
もしもの時に備えて普段から練習してみてください。
![](https://natsumiokumura.com/wp-content/uploads/14-6-1024x580.jpg)
調乳するときの注意点:70℃を下回らない
![](https://natsumiokumura.com/wp-content/uploads/15-6-1024x584.jpg)
調乳する時は粉ミルクを殺菌するために
お湯の温度が70℃を下回らないようにします。
基本的に1リットルの水の場合、
沸騰させて火からおろし30 分以内なら
70 ℃以上を保てるとされています。
非常時で70 ℃以上の調乳ができない場合は、
緊急手段としてペットボトルの水のまま
調乳して飲ませたほうがリスクが軽減できます。
水で調乳したものを
使い捨てカイロなどで温めるのは厳禁です。
粉ミルクの中にはサカザキ菌など
様々な菌が繁殖しており
命に関わる恐れがあります。
また飲み残しに関しても
菌が繁殖している状態なので
飲ませずに捨ててください。
![](https://natsumiokumura.com/wp-content/uploads/16-5-1024x585.jpg)
より詳しく知りたいという方はコチラの本や
専門家の先生の動画など見ていただけたらと思います。
» 参考動画:「妊娠・出産する前に知りたかった赤ちゃんの栄養講座」
まとめ
母乳育児の方も、
ミルク育児の方も
普段の授乳を継続することが大切なので
そのための備えをお願いいたします。
ぜひ、この記事を
赤ちゃんのいるママ友や
ご家族の方にシェアしていただけたら幸いです。
また今回は授乳への備えをお伝えしましたが、
災害で命を失ってしまったら授乳もできなくなってしまいます。
ぜひ第一弾の記事をご覧いただきながら
災害が起きた時
家に留まっていても大丈夫なのか?
それとも避難しないと命が守れない
危険なエリアに住んでいるのか?
家と地域のリスクをご確認いただければと思います。
» 第一弾「【徹底攻略】地震対策で最も大切なこととは?サクッと1分で分かるリスク診断も解説!(動画あり)」はこちら
また、赤ちゃんが家具・家電の下敷きにならないように
家の中を安全な空間にしてもらえたらと思います。
» 第二弾「自宅の地震対策】優先度高の「子ども部屋」「寝室」「キッチン」の見直し方法と効果的な防災グッズ(動画あり)」
次回は
「赤ちゃん連れワンオペ避難の防災リュック作り方」に
ついてお伝えしていきます。
最後までお読みいただき
ありがとうございました。