NATSUMI OKUMURA
奥村奈津美
【今すぐできる】災害時子どもの命を守るSOSカード作成方法(動画あり)
こんにちは。
子どもの命を守る!
パパ・ママができる「おうち防災」を
発信している、防災アナウンサーの奥村奈津美です。
早速ですが「地震対策・徹底攻略版」、
第4弾の今回は
「子どもに毎日持たせておきたいもの」を
ご紹介いたします。
- お子さんが通学中に、地震があったら不安だと思う方
- 習い事や塾、公園など学校以外の場所にいるときが心配な方
この記事を見ていただきながら
大地震が起きた時に、「子どもも自分で命を守れる」ように、
お子さんと一緒に取り組んで頂けたら嬉しいです。
今回の記事では、
①必ず持たせて欲しい!SOSカードとは?
②スマホが使えない時の安否確認
以上の2つをお伝えしていくので、
ぜひ最後までお読みください。
なお動画でも解説しているので、
お好みに合わせてご覧ください。
目次
動画で見る方はこちら
本題に入る前に、
前回お伝えした「第3弾 子どもに伝えておきたいこと」の
「おうち避難訓練」は実施いただけましたでしょうか?
おうち避難訓練をおこなったうえで、
子どもが1人で被災したとき困らないよう
毎日持たせておきたいものついてお伝えしていきます。
①必ず持たせて欲しい!SOSカードとは?
では、1つ目
「必ず持たせて欲しい!SOSカードとは?」からお伝えします。
SOSカードとは、
何かあったとき「その子にとって必要な情報」を
1枚のカードにまとめたものです。
ある程度の年齢になったら、
このカードの情報を元に
自分で連絡を取ることが可能になります。
また連絡取れない年齢でも
近くにいる大人の方にこのカードを渡すことで
助けを求めることができるというものです。
オススメは家族写真の裏側を活用すること。
年賀状を作っている方はその裏側でもOKです。
これは東日本大震災のとき
家族を探す際に
「写真がなくて困った」という話を聞き、思いつきました。
確かに子どもの特徴を
どれだけ言葉にできるかというと難しいですよね。
「男の子で4歳で髪が短くて……」といってもわかりません。
しかし写真があれば、
どんな特徴の男の子なのかが一発で伝わります。
SOSカードに記載する内容
具体的にどんなことを書いていくのか説明します。
家族の情報 |
|
学校の情報 |
|
職場の情報 |
|
念のため職場の住所や連絡先、電話番号なども
記載しておくと安心できます。
さらに「このような情報も記載しておくと役に立つ情報」について
ポイント4つをお伝えしていきます。
①子どもの特徴
1つめは子どもの特徴を書いてください。
とくに書いておいたほうがいい特徴は
- アレルギーの有無
- 薬の服用について
- 障がいについて
など記載しておくと親がいない状況でも役に立つでしょう。
②好きなもの
親がいない状況でもサポートしやすいように
- 好きな食べ物
- 好きなキャラクター
- 好きなおもちゃ
なども書いておくと安心できます。
③指定避難所や訓練所
家族と連絡がつかなかった時のことも想定して
避難所の情報も記載しておくといいでしょう。
避難所をあらかじめ決めて、情報を記載しておくことで
助けてくれた大人の人が
指定した避難所まで連れて行って
落ち合える可能性があります。
ぜひ「おうち避難訓練」でシュミレーションして
その場所を記載しておきましょう。
④発災時サポーター
「発災時サポーター」とは、
何かあったときにサポートしてくれる人のリストです。
よく遊びに行く友達の保護者や
近くに住むママ友の連絡先を書いておきましょう。
友達には何かあった時は、サポートしあおうと話し、
子どもにもそのことを伝えておきます。
さらに遠方の親戚の連絡先もお願いします。
災害時、被災地域内では連絡がつかなくても、
離れた地域では電話がつながったということもありました。
ぜひ安否確認できるように選択肢を
たくさん書いておいてください。
SOSカードは防水対策を
これらの情報を書いた写真と紙を、
100円ショップなどでも売っているカードに入れたり、
ラミネート加工したりして防水対策をすれば完成です。
ポイントは家族みんなで話し合いながら作ることで
家族の共通認識も生まれます。
また、年に一度、七五三や年賀状用に
家族写真を撮ったタイミングでSOSカードを作り直し、
写真や情報をアップデートすることで、防災の見直しのチャンスにもなります。
電車通学の場合
学校によっては独自に発災時の対応をまとめたカードを作り、
子供達に持たせているところもあります。
電車通勤の場合、
①通学途中で地震が発生した時の対応について
②落ち着いたら家族と学校に電話をする
③帰宅の判断についての取り決め
など、何かあったときに対応する方法が書かれています。
例えば、駅にいるときは学校に戻るか?
電車やバスに乗っているときはどうするか?待機場所は?
など細かい対応を家族と決めて
そのカードに記入するようにしていました。
電車通学の方は心配だと思うので、
より念入りにお子さんと一緒に
対策を考えておく必要があります。
アレルギーっ子の場合
ちなみに、アレルギーっ子の場合は、
アレルギー支援ネットワークというNPOが作っている
「緊急時のおねがいカード」を参考にしてみてください。
また自閉症など障害のあるお子さんは、
拙著にも掲載させていただいた
石巻支援学校の「SOSシート」
日本自閉症協会「助けてカード」
なども参考に
よりお子さんに合ったSOSカードを作ってみてください。
完成したSOSカードはお子さんだけでなく
保護者の方もカバンに入れて持ち歩いてください。
私も毎日このカードを持ち歩いています。
②スマホが使えない時の安否確認
災害時は携帯電話が使えなくなる恐れもあります。
また充電が切れて使えなくなることもあるでしょう。
そんな時に役立つのが公衆電話です。
「171」災害用伝言ダイヤルはご存知でしょうか?
電話番号とともにメッセージを録音すると、
相手がその電話番号を入力すれば、メッセージを聞くことができます。
毎月1日と15日などに練習できるので、
ぜひお子さんと使ってみてください。
覚え方は「いない」171です。
注意点が一つありまして、
どの電話番号で入力するか、決めておいてください。
昔は家電一択でしたが、
今は一人一台スマホを持っている時代なので
どの電話番号で録音したか分からなくなります。
あらかじめ、誰の電話番号を使って
伝言を残しておくかを決めておけば使いやすいでしょう。
1件30 秒まで、残すことができます。
この171は、被災していない地域の人も、
被災した地域の人の番号を入力すれば聞けるので、
たとえ被害がなくても、スマホで連絡が取れない場合は
メッセージを残しておくことをおすすめします。
「(名前)です。生きています、〇〇に避難しています」などと
メッセージを残しておくことで、
被災地域の外にいる人にも安心してもらえます。
ぜひ家族みんなで、
できれば離れて暮らす親戚も一緒に一度使ってみてください。
また、公衆電話の場所は、検索できます。
通学路などの公衆電話の場所も確認しておきましょう。
▼公衆電話の場所を検索するのはこのページ
NTT東日本
https://publictelephone.ntt-east.co.jp/ptd/map/
NTT西日本
https://www.ntt-west.co.jp/ptd/map/
防災ポーチも持ち歩く
学校などで様々な規則があると思いますが、
できれば防災ポーチも持ち歩いていただけたらと思います。
私が毎日持ち歩いているものについては、
こちらのリール動画からご確認ください。
まとめ
起きてからでは手遅れなので、
ぜひSOSカードを作っていただき、
ランドセルの中に入れておくなど、
毎日持ち歩けるように入れておいてください。
また、防災ポーチも可能な範囲で毎日持ち歩いてみてください。
次回は、「自宅を最強の避難所にする方法」
をお伝えしていきます!
では、また次回の記事でお会いしましょう〜