3.11 東日本大震災 Column

3.11 ~365日×3年〜

2014年3月11日
2011年3月11日
仙台でアナウンサーをしていたものとして、
何が出来るのかを考え続けた3年でした。
仙台市にある東日本放送のアナウンサーだった私は、
発災直後から災害報道に携わっていました。
しかし、4月からNHK広島でのお仕事が決まっていたので、3月末、広島に移りました。
正直、後ろ髪引かれる思いでした。
そこで、私は、広島と被災地の架け橋になろうと、
2年間、被災地支援の取り組みを取材し続けました。
3.11 ~20000キロに込めた思い~
気仙沼の牡蠣養殖復興を支援する、ライバル産地、広島の牡蠣屋たち。
IMG_0077
心の支援物資、絵本を届ける元幼稚園の先生。
ニーズに合った支援物資を手渡しする宮城広島県人会の男性。
被災地の海から瓦礫を撤去するダイバーの女の子。
被災地にクリスマスプレゼントを届けるサンタクロースたち。
福島に被爆桜を植樹する被爆者の男性。
被災地に思いを寄せる
多くの広島県民の皆さんと一緒に
何度も被災地を訪れました。
個人的に泥かきや、支援物資を届けるボランティアもさせてもらいましたから、
一年目は、2ヶ月に一回は通っていました。
その移動距離、20000キロ以上。
今思うと、正直、被災地の皆さんのためと言いながら、
震災直後に宮城を去ってしまった自分の後ろめたさを消すためだったかもしれません。
ですが、
被災地の力になっているのか?
押し付けになってはいないか?
そこを一番に考えて取材していました。
だからこそ、繋がった被災地の皆さんからの「ありがとう」の言葉に救われていました。
また、視聴者から「支援に協力したい」という問い合わせがある度に、
支援の輪が広がっていくのを感じることができました。
この二年は、被災地の皆さん、支援活動をしている皆さんに支えられていました。
3.11~はなまるに込めた願い~

この一年は、「はなまるマーケット」の取材を通しても、

被災地の皆さんの声を聞かせて頂きました。

はなまるアナ、デビューロケで訪れたのは、
福島県会津若松のアスパラ農家さんでした。
ハウス栽培で、検査を受けて安心な数値だったそうですが、「震災以降、売り上げが10分の一に減ってしまった」と風評被害と闘っていらっしゃいました。

IMG_0067 IMG_0082

イワシ特集の時にお世話になった、千葉県銚子港の飲食店さん
「観光客が減って、周辺のホテルも閉めてしまった。なかなか震災前のようには戻らないけど、自分たちはお店を続けるよ」と力強く話してくださいました。

IMG_0065

火特隊のロケで体験した岩手県猊鼻渓の船下り。
若い女性の船頭さんが担当してくださり、お話を伺うと、「震災以降、お客さんが半分くらいに減ってしまったので、なんとか船下りをPRしたいと、船頭になりました」と。
地元の観光産業が衰退しないよう、今までの仕事を辞め、船頭に転職したそうです。

 

他にも、この一年で訪れた14都県で様々な災害、苦難を乗り越え、頑張っていらっしゃる皆さんに出会いました。

番組で、そういった声は直接お伝えしませんでしたが、取材させて頂いた皆さんは
「はなまるで、美味しいよ、綺麗だよ、楽しいよ、と伝えてもらうのが復興につながる」とおっしゃってくださいました。

直接的な表現ではなくても、間接的に伝えられることがあると知りました。

なので、この1年間は、そんな出会った皆さんの思いも届くように、リポート、スタジオプレゼンで心を込めていました。

 

 

3.11 ~365日×4年へ~

被災地の皆さんは、前に進もうとがんばっていらっしゃいますが、
「目に見えた復興」には辿り着いていないのが現状です。

現在、全国の避難者はおよそ27万4000人(復興庁)
お世話になった宮城県では、およそ9万人が今も仮設住宅で暮らしています。

災害公営住宅は、まだ建設が始まったところで、居住環境の復興という面から考えても、

まだまだ長い時間がかかりそうです。

そんな中、被災地の皆さんが懸念されているのは、風化です。
ボランティアなど支援も少なくなり、
忘れ去られてしまうんじゃないかと思うそうです。

一方で、どんな支援活動をしたらいいか分からない
そんな声をよく聞きます。

私自身、その答えを探しています。
被災地の皆さんが直面する問題が個別化、多様化し、支援が難しくなっていると感じるからです。

ただ、この三年間の取材を通して言えるのは、
皆さん、自分の特技や趣味、人脈を生かして支援活動を行っていらっしゃいました。
特に、同業者だからこそ出来る支援というのは、これからの産業復興で大きな力になるのではないでしょうか。

一歩踏み出すことで、見えてくる世界がたくさんあります。
支援をすること
=被災地を思うこと
=被災地を知ることは、
自分自身の防災にもつながるのです。

災害は他人事ではなく、いつ自分が被災者となるか分からんないんです。

「備えあれば憂なし」

偉そうにと思われたかもしれませんが、1月の講演会でお話しさせて頂いたことから、どうしても伝えたいことを綴りました。1人でも多くの方の心に届けば幸いです。

SONY DSC

 

SONY DSC

 

今年は、アナウンサーになって10年目。
4月からは、報道に戻ることになりました。

私は、このアナウンサー、伝える仕事を通して、被災地と向き合い続けたいと思っております。

これからも、心は共に…

東日本大震災
死者 15884人
行方不明者 2636人
(2014年2月末 警察庁調べ)

東日本大震災で亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げます。

そして、被災地の一日も早く復興、復幸をお祈り申し上げます

また好むかもしれない