NATSUMI OKUMURA

奥村奈津美

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原子力災害の備え方〜ママ、パパができる原発事故への備え〜

By Published On: 2022年5月25日Categories: 環境, 防災コラム, オンライン防災訓練, Column, フクシマ0.3 min read
【一番知りたいことは、なかなか調べられない?原子力災害への備え】

ウクライナの原発が爆発したら?
どこかの国が核兵器を使ったら?
日本で再び原発事故が起きたら?

どうしたらいいのか?
母親として、どのようにして子どもの命を守るのか?

原子力災害への備えについて調べても
なかなか現実的・具体的な対策に辿り着けないなあと感じていました。

そんな中、11年間、福島で原子力災害に向き合い続けていらっしゃる
いわき放射能市民測定室「たらちね」の鈴木薫さんに出会いました。

原発事故前は、鈴木さんも普通のお母さん
それが今では世界的に注目される放射能市民測定室をされています。

本当に頭が下がります。

そんな鈴木さんだからこそ見えてきた
福島の教訓や具体的な備えをお話しくださいました。

講座の一部をカットしたアーカイブはこちらからご覧頂けます。(開催は2022年3月6日でした)

 

【講座に参加された皆さんからの感想】

  • 今回は貴重なお話をありがとうございました。少し原発や放射線のことを(ふじのくに防災士養成講座のなかで)勉強しましたが、今回のお話で私は全然知らないことだらけであるな、と実感しました。 また体験された、検証してみた、の生の声からの情報は頭の中にスッと入ってきました。 被災された方々と伴走されるお姿、また行政の委託事業はうけていないとのことで、人々に寄り添って活動されていらっしゃるお姿に、本気度が違う!!と、痛感しました。 たらちねさんは、福島で生きる親子の心の支えであるのでしょう、と本当に思います。 応援しています。 そしてまた同時に、自分自身にもできること・お力添えできることを考え、また継続してし続けていこうと、改めて思いました。 ありがとうございました!
  • 本日は貴重なお話を本当にありがとうございましたm(__)m 切なくも歯痒くも複雑な気持ちになりましたが、お聴きしましたお話を活かせる様、努力します。
  • 知らないことがたくさんありました。和歌山は昔、原発を作ることに賛成の人と反対の人が分かれて争った歴史があるそうです。結局作られなかったのですが、私たちが今使っている電気の多くが原発によってつくられていることを心に留めておきたいと思います。
  • 鈴木様、講演ありがとうございました。 お話の中で、汚染土や汚染水の廃棄処分問題や、福島県が学生たちに事業として活動をさせていこうとしている事に違和感を感じました。 また、300年かかる問題であることを、私自身が知らなかった事に対しても悔しさを覚えました。 起こってしまった地震による被ばく問題を早急に日本全体で考え対処しなくてはいけないと強く感じました。また、同時に、現在稼働している原発や建設中の原発を早急に止める手段を講じない限り、福島原発の問題と同じ繰り返しになってしまいますので、尊い命に申し訳ないばかりではなく、もっと多くの犠牲者を出してしまう事になると強く感じています。 国はエネルギーを支配している電力会社やガス会社の企業存続のために、本当の事を国民に伝えません。 確かに、その企業で働く方々の生活も守る事は大切です。 そかし、そのために、環境破壊や原発によって多くの命を犠牲にしてよい。とは言えません。むしろあってはいけない事です。 今、国がやっているエネルギー政策は、国民をだましながら行う政策で、プーチンとなんの変りもありません。 また、アメリカも、自国の利益のために武器を販売しています。ウクライナはこの武器を買うために募金を募り日本も支援しています。 全く意味の分からない行為です。 横道にそれましたが、私は何とかして、日本国内の原発停止に向けて頑張っていこうと熱く思いました。 ありがとうございました。
  • 今回の講演ありがとうございました。 私は、宮崎県宮崎市と宮崎には、原発がありません、近隣県鹿児島がありますが、いまだ、原発に対する防災の備えなどわかっていないことが多い。経験がないのも一つです。 先生の話をもとに、子どもたち、大人に何か伝えていけることを今回のことで学びました。うまく伝えていけたらと思います。
  • 原子力災害ってわかりにくくて、怖くて、考えたくないと思って、今まで知ること・考えることを避けていました。 今日の講義を聞いて、はじめて知ることがたくさんありました。そして、福島のお母さんや子どもたちがどんなに大変な思いをしていただろうと思うと、しっかり向き合ってこなかった自分を反省しました。 私も原発50キロ圏内に住んでいます。他の災害と同様に自分事として考えなければならないと思いました。 自分は原子力災害について基礎知識がまったく無い事を痛感しました。もっと基本的なことから学び直そうと思いました。
  • 関心をもっていても知らないことばかりでとても有益ではあったが、逆に11年経っても日本社会において福島原発事故の情報が正しく出されていないこと、検証究明が進んではいないことを強く感じた。大切な活動をみなで支援していくシステムをなんとかできないものか。
  • 原発の恐ろしさの知識の無さに気づかされました。ありがとうございました。
  • 「おしゃぶり昆布」の話興味深かったです。
  • 核はない方が良い←放射線の平和利用もありますが… どの様に付き合うかが大切、原子力発電は無くても良いかな!
  • とても責任感が強く、聡明な方なんだと思いました。 そのため質問にのみ直接答えるだけではなく、いろいろな情報が増えてしまうため、たくさんあった質問の一部のみ答える形になったのではないかと思います(自分も同様な傾向があり、反省を込めて書きました。
  • 今回お話を聞けて本当に良かったです。 被曝に関して何も知らないという事を知る事が出来ました。 これを機会に関心を持って被曝に、原発に向き合おうと思いました。 子供達の不安や恐怖を間近に感じながらもそこで生きていくしかなかった現実、我慢させなくてはいけなかった親たちの気持ちを考えると涙が出てきました、実際の被害者では無い私だからこそこの場限りで終わらせてはならない課題だと思いました。 具体的な汚染漏れに対応する手段のお話も役に立つ世の中になっては欲しくありませんが、覚えておきたいと思います。 本当にたらちねの活動が必要無くなるまでの継続と、その活動を皆んなに周知出来ると良いと思います。 微力ながら私も支援させて頂きたと思います。
  • 原発の問題は科学的に理解して行動するという鈴木さんの言葉が心に残りました。不安な親子や地域住民の心の支えである取り組みであると感じました。
  • 福島の現状を伝えてくださりありがとうございました。原子力災害の複雑さに胸が苦しくなりました。そして、自分は原子力災害のこと、福島の現状を全くわかっていなかったし、知ろうともしていなかったんだな…と反省しました。今回のこのような機会をいただき、たくさんの学びがありました。講演で聞いた情報はほんの一部にすぎないと思いますが、自分の中で「知らなければならない」と危機感を持ちました。今後は自ら情報収集をして行動に移していきます。 鈴木さんの「子供は選択することができない。親の選択が全て」という言葉がすごく印象に残っています。鈴木さんはお子さんを車に乗せる際に車を出口の近いところにつけて、毛布を被せて乗らせた。だけど、中には物資をもらうために子供と一緒に並んだり、よかれと思ってやったことが裏目に出た、など知識として知る、知らないでは雲泥の差になると思いました。私たち親の知識が子供の人生を左右する、命を左右するといっても過言ではないのでは、と思います。まだまだ知らないことばかりですが、今回のことをきっかけに少しずつ原子力災害や私たちにできることについて考えていきたいと思います。
  • 原子力災害についてたくさんしっかり伝えようという思いがとても伝わりましたが、お話が多かったように思います。特に、遠くに避難できないとき、家の中でできるリスト化はとても参考になり、学校の授業などで資料を共有していきたい。
  • 市民活動として手探りで、ラボや診療所を立てて不安に答えていくスタイルに感銘を受けました。 文科省主体の廃炉教育について、福島の子どもたちに業を残してしまうというお話がありました。(福島県出身でも福島県在学でもありませんが)大学の研究テーマをこじつけるような形で、自分自身、このプログラムに関わる機会をいただきました。自分自身は全く福島も原子力も興味がなかったのですが、巡り合わせでとある研究発表会に出させていただき、福島第一の問題を知り、関心を持つ機会をいただけたことに感謝しています。
  • 私は原発事故が起きた時福島にいましたので、当時のことを鮮明に思いだしました。線量計で毎日放射線量を測定していたこと、テレビの天気予報の画面にのせて各地の放射線量をお伝えしていたこと。国のいう直ちに健康に影響はないという言葉を、私たちはどう解釈して、何を伝えていくべきなのか悩んだ日々を改めて心の奥底から掘り返すような貴重なきっかけをいただきました。ずっと福島で活動を続けられている皆様には頭があがりません。今の福島について教えていただきありがとうございます。
  • 一般の人にもわかりやすく説明してくださり、ありがとうございました。 その後、もっと詳しく知りたくなり、図書館に行って原子力災害に関する本を何冊か借りてきました。今読んでいるところです。 これからもずっと考えていかなくてはいけない課題だと感じました。
  • ホームでの活動も大変だとは思いますが、今回の奥村奈津美さんの講座への出張のように、
    外での広報活動があれば是非私の周りの人にも伝えたいと思います。
    愛媛から直接移動する事は難しいですが、インターネットやテレビなど情報伝達の機会がありましたら、
    そのお知らせが届くとありがたいです。
  • 貴重なお話ありがとうございました。原発の問題性がよく理解できました。原発縮小に向けてなんらかの形で貢献できればと考えております。
  • とても貴重なお話ありがとうございました!これから可能性がゼロと言えない原発事故に備えて出来ることをやっていきたいと思います。
  • いつもありがとうございます。また何かお手伝いできることがありましたら。
  • 惜しみない情報の共有、ありがとうございました。

【参加された方からのご質問に鈴木さんが答えてくださいました。】

 Q。風向き等の関係もあると思いますが、ウクライナで万が一があった場合九州地方にもしかしたら影響が…
という話がでていたと思いますが、ということは距離的に福島原発での事故での影響は日本全土にあった(またはある)と思われますか?   また、南海トラフの影響の際、原発から100キロ以上離れていても測定器をもち備えていた方がよいでしょうか。

*国立環境研究所が当時のセシウムの拡散と沈着の動図を公開しています。act-pg1-02.html
原発事故が起きると、その汚染の情報は的確に公開されず隠蔽されてしまいます。
私たちが知るのは、高濃度の放射性物質により初期被曝してしまってから、さらにずいぶんと後になります。
自分で身を守る術は必要だと思います。

Q。鈴木さんが思う(または実感している)風評被害とはどのようなものがあるでしょうか?

*風評被害とは、実際に被害はないけれども人の噂や心象で「評判」が落ちるなどのことだと思います。
福島のことは多くが実害なので、何が風評なのか見分けることは難しいと思います。
でも、もし風評があるのであれば、科学的に払拭する必要があると思います。
そのために放射能の測定があります。「見えないもの」を可視化するために必要なことです。

 

Q。 ”風評被害”という言葉で、被害をないことにしているのではないかと、
政府を、福島のデータそのものを信じていないところがある。信じて安心して福島産を購入してもよいのか?

*国がOKと言っても、国に命を委ねる、という考えであれば別ですが、
そうでない場合は、それを食べるかどうかは自己判断だと思います。
判断するために放射能の測定が必要です。

 

 Q。福島県以外でも、距離によっては原子力災害の被災にあわれた方がいるかと思います。
他の県でも、たらちねさんのような団体はあるのでしょうか?
*原子力災害に向き合っている団体は日本全国にあると思います。
ただ、たらちねのように「科学的に考察する」ことを徹底し、実践している市民団体はなかなかないと思います。
思想的に着手しているところはあると思いますが、設備などが揃っているところは世界でもたらちねだけといわれています。

Q。原子力災害について、小さな子どもに説明する方法を知りたい。
地震の絵本とかは読み聞かせしたりしますが、原子力災害をテーマにした絵本とかありますか?

*Amazonなどで検索していただくといろいろ出てくると思います。
原子力災害の問題は、入り口が多数あって、どのカテゴリーから伝えるかにより選ぶ資料も変わってくると思います。
伝える側が、どう伝えたいかが重要だと思います。

 

Q。カーボンニュートラルを勧める上で、原発を推進している方々と争わずに納得して頂ける方法があれば知りたいです。

*原発は、燃料となるウランを濃縮して稼働します。
ウランを濃縮する過程ではたくさんのエネルギーを使いますので、カーボンニュートラルの観点からも、
原子力はクリーンなエネルギーではありません。このことは、あまり広報されていませんが、
採掘したウランをそのまま使えるわけではないので、そういった過程でCO2を排出します。
ウランの加工は、工場を持っている国が担い輸出しています。
https://www.fepc.or.jp/smp/nuclear/cycle/about/kakou/index.html

 

Q。(原発が動かなくても)電気は足りている、というお話に関連して、
電気不足?による昨冬の新電力の価格高騰を思い出してしまい、不安になりました。
火力と再エネで十分に賄えるだけの設備が整っているのか知りたいです。

*東京電力福島第一原発事故の後始末にかかるお金は天井知らずです。https://president.jp/articles/-/55190?page=1
時々、予算を変更しながら進めているようですが、国が負担している部分もあるでしょうし、
東電が電気料金に加算して電気利用者から徴収し捻出している部分もあり、
電気料金の値上げが本当はどういう事情なのか精査することは大事だと思います。
すぐに再エネで100%とはいかないと思いますが、火力発電などのバックアップを利用しながら進めることは可能だと思います。
どっちにしても、事故が起きれば数世代にわたる健康被害や数百年規模の広範な環境汚染を招く原発をメインにした
エネルギー確保の考え方は、継続できないと思います。

改めて、ゲスト講師の鈴木さん、ご参加頂いた全ての方に感謝申し上げます。ありがとうございました。

Instagramに「遠くに避難できない時、家の中でできること」まとめています。
これまでで最も多くの方が保存してくださっています。ありがとうございます。

👉https://www.instagram.com/p/Ca1o4KdlVZ5/?igshid=YmMyMTA2M2Y=

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