NATSUMI OKUMURA
奥村奈津美
福島第一原発20キロ圏内ツアー②浪江町ⅰ
20キロ圏内に入って30分ほどが経過し、浪江町に入りました。
検問所のような場所があり、警察官が外に立っていました。
ここからは、通行許可証がないと入れないそうです。(このツアーでは、NPOの方が事前に申請してくださいます)
雨の中、ご苦労様です。
浪江町は、全域が避難区域の対象となり、
避難区域の中で最も多くの住民、約19000人が避難している町です。
出典:経済産業省
まず最初に訪れた海側のエリアは、避難指示解除準備区域。
南相馬市小高区同様、4年半経っても、地震の被害がそのまま残っています。
一階部分が押しつぶされた建物。(看板が地面に付いていました)
柱が傾いた家屋。
そして、庭先には、フレコンバックが置かれていました。
除染で出たゴミが入っていると思われます。
道沿いにもフレコンバック
そのフレコンバックが積み重ねられた、仮置き場。異様な光景です。
ガイドのNさんは、
「放射性物質は、目に見えない、臭わない、感じないものですよね。
でも、こうやって黒いフレコンバックに入れられて集められると、可視化されるんです。」
確かに、目の前にある大きな黒い塊が、放射性物質でできていると思うと、恐ろしくなります。
しかも、フレコンバックに入っているから安全!という訳ではないのです。
「フレキシブルコンテナや大型土のうは、除染で発生した除去土壌などを入れて保管する容器で、
容器自体には放射線をさえぎる機能がありません。」引用:除染情報プラザ
Nさん曰く、ガイドのために20キロ圏内に入るたびに、仮置き場がどんどん増え、
フレコンバックの数も多くなっていっているそうです。
除染が進めば進むほど、原発事故のゴミが可視化され、置き場所に困る…この問題については後程触れます。
環境省の除染情報サイトに、除染の進捗状況が公表されています。
では、20キロ圏内の津波被害も受けた地域はどうなっているのでしょうか??