NATSUMI OKUMURA

奥村奈津美

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災害時最重要!防災アナウンサーおすすめの災害用トイレ(2025年5月)

By Published On: 2025年5月29日Categories: 防災情報発信0.5 min read

防災アナウンサーがおすすめする災害用トイレを5つご紹介します。

こんなお悩みはありませんか?

・災害時のトイレ対策は何をすればいいのかわからない
・災害用トイレの選び方がわからない
・家族が安心して使える災害用トイレがほしい

ネットで「災害用トイレ」と検索すると、多くの商品があって
「どれを選べばいいの?」と、迷ってしまうことも多いのではないでしょうか。

災害用トイレを開発・製造しているメーカーさんを取材した内容をもとに、安心して確実に使える災害用トイレを防災レベルに合わせて5つ紹介します。

この記事では、災害時に安心して使用できるトイレを備えておきたい方に向けて、簡単に準備できるものからレベルの高い災害用トイレまで、防災レベルに合わせて解説します。

これから災害用トイレを準備する方は、ぜひ最後までお読みください。

この記事でわかることは

  • 防災アナウンサーおすすめの災害用トイレ5選
  • 家族の人数別、災害用トイレの必要数の目安
  • 災害時に一番困るのはトイレの理由

目次


災害用トイレのおすすめ5選

安心して確実に使えるおすすめの災害用トイレは下記の5つです。

  1. 防災レベル1:家にあるもので備える
  2. 防災レベル2:市販の災害用トイレ
  3. 防災レベル3:最強トイレで完全対策
  4. 防災レベル4:雨水トイレ
  5. 番外編:コンポストを利用したトイレ

「災害時でも安心して使えるトイレが欲しい」そんな方のために、防災アナウンサーの視点から、信頼できるトイレを防災レベル別に5つ紹介します。

防災レベル1:家にあるもので備える

いざという時、家にあるものだけでも災害用トイレはつくれます。

市販の災害用トイレをまだ用意していない方でも、すぐに準備できるのが最大のメリットです。

▼必要なもの

  • ゴミ袋2枚
  • 凝固剤代替アイテムとして、オムツやペット用トイレシートなど

▼作り方

  1. 便座を上げて便器にゴミ袋をかぶせる。
  2. 便座を下ろし、便袋をかぶせて凝固剤を入れる。 →凝固剤の代替アイテム:オムツ・ペット用トイレシートなど
  3. 便袋だけを外して袋を閉じて、防臭袋などに入れる。

この方法なら、市販の災害用トイレがない場合も対応できます。

注意したいことは、袋や代用品の備蓄数がわかりづらいこと。「気づいたら足りなかった…」ということが起こることも考えられます。

また、意外とかさばるため、収納場所の確保も必要です。

それでも、今日からでも始められるという点で、防災の第一歩としておすすめの方法です。

完璧じゃなくていいので
まずはこのレベル1からスタートしてみてくださいね。

ズボラ度数:★★☆☆☆
備蓄量の管理がちょっと大変かも

防災レベル2:市販の災害用トイレ

市販の災害用トイレセットは、袋と凝固剤があらかじめセットになっているものが多く、使い方もパッケージに記載されていることが多いため、初めての方やズボラさんでも安心です。

市販の災害用トイレの使い方は、次の5ステップです。

  1. 便器に袋をかけ、養生テープなどで固定する
  2. もう1枚、袋をかぶせて二重にする
  3. 凝固剤を投入
  4. 用を足す(凝固剤がすぐに固まる)
  5. 袋の口をしっかり結んで、自宅で保管

災害用トイレ処理剤は、便中の雑菌を除菌。悪臭成分も分解、吸着し、不快な便臭を抑制します。

備蓄を想定して設計されているため、収納スペースをなるべく圧迫しないように作られています。

安価な災害用トイレは、すぐに液体に戻ってしまったり、いざという時に使うには不安なものもあるので注意が必要です。

(防災トイレ収納時の大きさ参考)
処理剤100袋入り、処理用ビニール袋110枚入り
360mmx285mmx205mm(高さ)

保存期間が5年以上の商品も多いため、一度買っておけば長く備蓄できます。

災害時に、迷わず使えるトイレがあるというだけで、気持ちに余裕が生まれますよ。

今のうちに備えておくと安心ですね。

ズボラ度数:★★★★★
説明書通りに使えて、長期保存が可能。一度揃えたらしばらく安心です。

防災レベル3:最強トイレで完全対策

「災害時とはいえ、トイレは快適に使いたい…」

そんな人におすすめなのが、電動密封式の災害用トイレ「ラップポンSH-1」です。

排泄後に袋を熱で密封できるため、においが漏れにくく、菌の飛散リスクも減ります。

手を汚さずに処理が可能で、衛生面でも安心な最強トイレです。

災害時は、トイレの汚れが感染症の原因になる場合もあります。

価格は少し高めですが、ふるさと納税の返礼品として取り扱っている自治体もあります。

電気が必要なのでポータブルバッテリーもセットで準備しましょう。

ズボラ度数:★★★☆☆
ポータブルバッテリーの管理は必要ですが、一度設置してしまえば使い方は簡単!

防災レベル4:雨水トイレでフェーズフリー!

日常でも使えて、災害が起きたときにも役立つフェーズフリーなトイレが「雨水トイレ」です。

雨水トイレは、屋根の雨どいから雨水を集めてタンクにためて、トイレの洗浄水として使います。

電気も不要で、日常的に使いながら、災害時にも機能するのが魅力です。

注意点として、雨水トイレは「水を流す」タイプなので、下水管が無事であることが前提です。

下水が被災しているときは流せません。

そのため、雨水トイレを導入した場合でも、簡易トイレや凝固剤などのバックアップは併せて準備しておくことをおすすめします。

普段の暮らしでも使える備えなので、無理なく続けられます。

フェーズフリーな防災をあなたの家でも取り入れてみませんか?

ズボラ度数:★★★★★
一度設置すれば普段から使えるという点で管理はラク

番外編:コンポストを利用してトイレに

コンポストは家庭からでる生ごみや落ち葉などの有機物を、微生物の働きを活用して発酵・分解させ堆肥にする仕組みです。

人間の便も分解してくれるそうなので、ピンチな時はトイレの代わりにも。

ただし、家庭用の生ごみ用コンポストは、人間の排泄物を直接投入することは想定されていません。

排泄物処理には、専用の「コンポストトイレ」等を利用するのが安全です。

ズボラ度数:★★★☆☆(ちょっと上級者向け)
日々のメンテナンスや仕組みの理解が必要なのでズボラさんには少し難易度高め

災害用トイレはどのくらい必要?家族の人数で備蓄数を計算しよう

実際にどれくらい備えればいいのか、具体的な数字でお伝えします。

4人家族の場合 1週間で140回分!

災害時は、インフラが復旧するまでに数日〜1週間以上かかるケースもあります。

そのため、最低でも「1週間分」は備えておくとよいでしょう。

1人あたりのトイレの平均回数は、1日5回。
それを元に計算すると、4人家族の場合は以下の通りです。

5回/日 × 7日 × 4人 = 140 回分

1日のトイレ回数日数人数必要回数
5回7日4人140回分

つまり、凝固剤や袋などを最低でも140回分備えておく必要があります。

いざというとき、すぐに使えるように、袋・凝固剤・防臭袋などの一式はトイレの中か、すぐ近くにまとめて収納するのがおすすめです。

備えるときは「1日何回×人数×日数」の式で必要数を計算して、定期的にチェック・補充することも忘れずに!

災害時に一番困るのはトイレだった!

水・食料・電気ももちろん大事ですが、大きな災害が発生して多くの方が困るのが、トイレです。

大きな災害が起きると停電や断水でトイレが使えなくなったり、配管が破損した場合は、トイレを流すと詰まったり、水漏れしたりします。

トイレの便座や便器が壊れたりすることも。

実際に、水で無理やり流して復旧が大変になった方もいます。

そのため、お風呂の水などで流すのはおすすめできません。

能登半島地震から1週間のある公衆トイレでは、使われすぎた汚れたトイレを使って急性胃腸炎になり、救急搬送された方にもお会いしました。

避難所でも災害用トイレが大活躍していました。

在宅非難の方には、長期にわたって災害用トイレを使ったという方もいます。

災害時に安心して使えるトイレがどれほど大切かがわかりますね。

詳しくは書籍で!『大切な家族を守る おうち防災』

もっと詳しく知りたい方は、書籍で!

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災害は、いつ起きるか分かりません。

でも、「備え」は今日からできます。

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防災分野では「誰一人残さない防災」をミッションとし、主に「おうち防災」をテーマとする「備え」に関する専門家、また環境省アンバサダーとして、
講師業・執筆業・コンサルティング業に関する請負やメディア出演などを承っております。

アナウンス業や司会業においても、企画や目的を深く理解した上で、お客様が本当に達成したいことを踏まえた上でのご提案も行っていきたいと思います。

ご要望に応えるよう努めて参りますので、お気軽にお問い合わせください。

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