NATSUMI OKUMURA

奥村奈津美

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福島第一原発20キロ圏内ツアー⑤双葉町

By Published On: 2015年11月24日Categories: Column, 3.11 東日本大震災, フクシマ0.4 min read

国道6号線を南下していくと、

こんな看板がありました。

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この先、帰宅困難区域になるということを知らせる看板です。

「自動二輪車、原動機付自転車、軽自動車、歩行者は、通行できません」

つまり、自動車の通過交通に限定するものだそうです。

「これって、生身の人間が移動したら危ないってことですかね?」と、Nさん。

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そして、双葉町に入りました。

福島第一原発は、ここ双葉町と大熊町にまたがる形で立地しています。

線量が道路上にも表示されていました。
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帰還困難区域は、これまでの避難区域とはまた違った光景がありました。

国道沿いにある住宅や商店には、入り口に柵が設置されていました。

Nさん曰く、鍵がかかっているそうです。

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そして、国道6号線から国道288号線への入り口に

テレビや新聞でよく見た原発PRの看板がありました。

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「原子力 明るい未来のエネルギー」

その看板のすぐ側には、

この標語を考えた大沼勇治さんの写真、「看板撤去絶対反対」の文字がありました。

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大沼さんは、小学生のときに、この標語を考えて、町から表彰を受けたそうです。

それから約30年が経って、原発事故が起こりました。

大沼さんは、この看板を「負の遺産」として残すべきだと思い、署名活動も行なっていました。

 

私がこの場所を訪れたのは、2015年11月23日。

その一ヶ月後、双葉町がこの看板の撤去工事を始めたと、報道で知りました。

大沼さんの願いは届きませんでした。

 

僭越かもしれませんが、

大沼さんの思いが詰まったブログ「アカルイ☆ミライ」をリンクいたします。

 

保存費用や心情的な問題など、震災遺構の難しさをよく耳にしますが、

その場所に、そのままの形で残す、

そして、未来に伝えていく…

風化させないためにも、消してはいけないものがあるように感じます。

 

続いて、もうひとつの福島第一原発自治体である大熊町へも入りました。

福島第一原発⑥大熊町

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